京都山科 蕎麦 高月 -kougetsu-

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山科の大文字山・・・毘沙門天から南禅寺と大文字に分かれる道の前に「蕎麦 高月」はあります。

この高月の建造物は昭和54年に滋賀県伊香木ノ本町にあった民家を移築したものだそうです。
ケヤキ造りで葦葺き屋根。「枕草子」「宋家の三姉妹」など数々の映画やCMでも使われた場所。



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駐車場から店の前に抜ける道。こういう道ってとても気持ちをおだやかにしてくれますね。
前に京都に来た時は「満席」で入れなかった為、期待が膨らみます。
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雨がしとしと・・・しっとりとした店の前を歩いていきます。本日は涼しいからと戸が開いていました。
この日は洪水大雨注意報が出ていたが、高月は3組のお客様を招き入れた。
中はテーブルが3つほどの、大部屋が一つ。囲炉裏の前があります。音楽などはなくコウロギの声をききながらのスタートです。
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まず初めに蕎麦湯がでてきます。味がついていてクリーミーなスープのよう。
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先付け。秋刀魚は強からずの味付けで本来の甘さを感じられました。マリネの酸味も秋刀魚を引き立てます。
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お刺身は自家製の梅酢もついてきます。欲張りなお客様を喜ばせる工夫ですね。そしてこの炙り鱧たまりません。
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出た!でましたっ!!鱧と松茸の天ぷらです。まつたけは置いといて鱧のご説明を。

高月は東山の有名な老舗料亭。現在は訳あって移転先を探して休業中なんですが、鱧では有名な料亭です。
鱧の骨切りはご存知ですよね。しかし骨を切らず綺麗に抜くという手法があったのです。
それはごく僅かな職人だけに密やかに受け継がれてきた。
高月の料理長がその秘伝の手法を受け継いだ1人なんですって!河豚のようになうす造りの鱧一度食べてみたいですぅ。

話はそれちゃいましたがそう、その鱧の天ぷらは骨を感じず何を食べたかと一瞬疑う食感。
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旬菜でございます。ここから推理がはじまりました。
この白身のすり身の隠し味「山椒の葉」それからこの鴨はらふていの分量で煮込まれたものですね。
この紅あずま?!この子はりんご酢の風味ではないのかと思います。などと・・・。
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蕎麦は香りあるしなやかな蕎麦。それをなんとその、鮎の出汁で頂く。
そしてそれだけではない。絶対驚くなかれ。この白いうどんのようなもの何?「うどんですよね」
その推理は見事に外れた。「大根のまわりに蕎麦をコーティングしたものでございます。」ちょっと~~~!
オ・ド・ロ・キ~~!だからこの長さなのね、なによ、なによ、蕎麦の甘さにしゃきっとした歯ごたえがあるじゃないのよ、貴女!
歯ごたえを表現すると「もちっ・・・こりっ」・・・ニャンニャンダ?!これってば~~!やめられない美味しさ
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あ、興奮しちゃだめよ、貴女、鮎を紹介し忘れたでしょ、ほら。「鮎はこちらのお皿にとってお召し上がり下さい。」
鮎だってね、アユだってね、現在もっか子持ちアユ!シーズン2なのよ。
しかもこのタイミングで蕎麦が出るなんて毎日美味しいもの食べてるあの人みたいな・・・。
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そしてお寿司。茗荷のお寿司、椎茸のお寿司、鰻のお寿司~~~!!もう倒れそう。美味すぃ~~。
そんな壊れたお客さん他にはいないわね、間違いない。
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最後の温蕎麦。な、なぁにこれ????
またもや推理がはじまります。「湯葉のクリーム風・茶蕎麦」とか言ってた?
湯葉・・ふんだんにちりばめられ、このスープ。これは豆乳とすり白胡麻ですかね。
もしかして胡桃??いいや、じゃがいもが隠れてる!などと推理は深まります。
とろっと胡麻の食感は残りませんから風味だけ採用したのでしょう。ポタージュスープを飲んでいるかのようなこれはこれで美味しい。蕎麦を食べに来たらたぶん、辛口のつゆでもりとかかけとか食べたいでしょう。
でも会席の中の蕎麦だからアユ出汁で食べたりこんな斬新な蕎麦を堪能してみるのもいいですね。
色々と想像力を膨らませ推理しながらの食事は会話も多くなります。
日本料理もフレンチのように日々精進しているのですね!面白いと思います。
訪れていた他のお客さんもまたこの料理を家族で囲みたいと思うことでしょう。ご馳走様です、また!!

いつの間にかコウロギの音は雨音に変わっていてタクシーを呼びました。
中で待っていたら嵐の中を蕎麦屋に飛び込むように「お客様、お待たせいたしました!」と運転手さん。
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乗り込んで山を降りる。車がすれ違える場所は所々にしかない細道。大雨でワイパーが忙しく動くが見通しは悪い。
「サイドの川に地すべりがあると怖い」なんてドキドキしていた時・・。
運転手さんが「うわぁぁ!なんだこれ」私も前を見て「きゃぁぁぁ!」奇声を上げてしまった。
車は急ブレーキ。間一髪、間に合った。くねくね曲がった道で突然3本の木が倒れている。
運転手さん「ちょっと待っててください」降りてびしょびしょになりながら木をどかしてます。
「災難ですね」「いいえ、車に倒れなくて幸いだと思わなきゃ。」そういう運転手さん。
無線で本社に取り次いで「危ないからあそこの蕎麦屋さんに電話入れといてください。」と。
判断力と行動力のあるこの運転手さんのおかげで無事山をおりることができました。
ちょっと本音を言うと「火サス」の1シーンみたいでした。
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翌日。あんな雨が振る今年はなんだか変。京都の雨はしとしとで、あんなの珍しいそうなんです。

「蕎麦 高山」
住所: 京都市山科区安朱稲荷山町6
TEL: 075-501-1989 定休/毎週月曜日・第2、第4火曜日 4月、11月は月曜日のみ休

高月の場所が使われた映画「宋家の三姉妹」:余談です。
中国の資産家の三姉妹。
嫁ぎ先により人生が大きく左右され、その中で描かれる姉妹の絆。これがテーマだ。
そしてラストに「革命とは愛である、愛もまた革命である」という字幕。
人間は理想のために過ちを起こす。酷過ぎる自体に陥ったのは理想を唱えた者のせい。
その革命家はどうしようもない悪人なのか?
方法を誤っただけでその理想には愛があったりする。
そして微妙な日本との関係が、表現されているのではないかと思う映画です。
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by noegon8p | 2008-09-23 21:52 | 旅の蕎麦から


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